九州大学大学院 医学研究院 形態機能病理学

DEPARTMENT OF ANATOMIC PATHOLOGY, PATHOLOGCAL SCIENCES, GRADUATE SCHOOL OF MEDICAL SCIENCES, KYUSHU UNIVERSITY

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診断医、研究医両方でのステップアップを目指して。

清澤 大裕/平成29年入局(九州大学医学部卒)【2022年インタビュー】

「病理医」という道を選ぶ

私が病理医を志したきっかけは忘れもしない大学3年生の夏、病理学の試験勉強のため組織の写真を眺めているとき(結核の標本だったと思います)に「おお、これが類上皮肉芽腫、壊死、多核巨細胞か!」と分かった瞬間でした。自分の力で病理組織を読み取り診断する楽しさに目覚めたその感動が今でも私の原動力となっています。

日々の診断の中にもこのような新しい発見がたくさんあり、自分の中での知識を増やしつつ、それが患者さんの利益に直接つながること、それが病理医の醍醐味であるのではないかと思います。

専門医、博士号の同時取得を目指して

学部卒業後は2年の臨床研修を経て卒後3年目から病理専門医取得の道へ進みました。また、並行して卒後5年目に大学院に進学し、博士号への道も同時に歩むこととなりました。 多くの臨床医はまず専門医を取得したのち(あるいはその直前から)大学院進学という流れが多いかと思いますが、私は結果的に専門医を最短の卒後6年目で取得し、博士号もその翌年に大学院3年で早期取得という形で取得できました。

実は病理診断を学ぶことはそのまま研究につなげることが可能であり、日々の診断の中で「なぜこのような組織像なのだろう」と思ったことがそのまま研究に繋がることもあります。研究と聞くとどうしても細胞実験や難しい手技などが頭に浮かびとっかかりにくい印象がありますが、病理の研究はHE染色や免疫染色を用いたスライド観察から始まることが多く、手軽に始められることもメリットの一つです。

将来どのように働くか

私はまだ病理医になって6年目であり、これからの道もまだ決まっていません。これからも病理診断医、研究医の2本柱を継続していくつもりですし、来年度は以前から希望していた海外留学に教室の先生方のご厚意で行かせていただく予定です。

また、病理医は仕事とプライベートのメリハリもつけることができ、私も土日はしっかり休んで家族との時間を使うことができています。思えば、九州大学形態機能病理に入局したことで、自分がやりたかったことや理想の働き方が実現できていると感じます。私の生き方はあくまでも一例であり、皆さんにあった進み方を医局がサポートしてくれるかと思いますので、まずは一度話を聞きに来てください。